草根木皮を原料とした薫香の製造販売を商いとする松栄堂では、自然への感謝の気持ちを込めて、生物多様性についての取り組みを行っています。
稀少植物の生息域外保全活動として稀少植物の育成を行っています。
地球環境に目を向けるきっかけになればと思い、長岡京香場(旧:長岡京工場)で保護育成している稀少植物を店頭にて公開しています。
花期 / 見頃 | 京都府レッドリストカテゴリー | 環境省レッドリストカテゴリー | ||
1 | ヤマブキソウ | 4月〜6月 | 絶滅寸前種 | - |
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2 | ハルユキノシタ | 5〜6月 | 準絶滅危惧種 | - |
3 | ヒオウギ | 8月〜9月 | 絶滅寸前種 | - |
4 | キセワタ | 8〜9月 | 絶滅寸前種 | 絶滅危惧Ⅱ類(VU) |
5 | フジバカマ | 9月〜10月 | 絶滅寸前種 | 準絶滅危惧(NT) |
6 | キクタニギク | 10月〜11月 | 絶滅危惧種 | 準絶滅危惧(NT) |
7 | カラタチバナ | 12〜1月 | 絶滅寸前種 | - |
写真:松栄堂産寧坂店
オグラコウホネはスイレン科の多年草で、6〜9月にかけ黄色い小花を咲かせます。
・京都府レッドリストカテゴリー 絶滅寸前種
・環境省レッドリストカテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
名前の由来は京都南部にあった巨椋池(おぐらいけ)からきています。平成20年、指定希少野生生物に指定されました。
長岡京市と中丹の2カ所でわずかに生息しているのみの大変稀少な植物です。
2003年から乙訓の自然を守る会と協力して、松栄堂は毎年オグラコウホネ生息地の清掃活動を実施しています。
当時、生息地には空き缶やビニール袋などのゴミが堆積し、川はひどく汚れた状態でした。
自然への感謝の気持ちと社会貢献活動、環境保全活動の重要性を体感すべく、毎年、生息地の川の清掃に取り組んでいます。
ゴミが堆積し流れの滞った川と回収したゴミ
ゴミが減ったおかげで水も澄み、生育地は広がりました。夏にはたくさん花をつけます
フジバカマは川岸の土手などに生える背丈1~2mの多年草で秋の七草のひとつ。乾燥すると特徴的な芳香が生じるため、中国では古くから「蘭草」と称し、その香りを利用し楽しんでいたようです。わが国でも多くの歌人が歌に詠んでいるほど、古き時代より大変親しみのある植物で、源氏物語の帖名にもなっています。
以前は各地に広く自生していましたが、自生地が減少し、近年は目にすることが少なくなりました。
・京都府レッドリストカテゴリー 絶滅寸前種
・環境省レッドリストカテゴリー 準絶滅危惧(NT)
藤袴と和の花展(京都市都市緑化協会主催)に初回2009年より出展協力しています。また松栄堂は京都市「京の生きもの・文化協働再生プロジェクト認定制度」に認定されるなど、今後も引き続き地域社会と協力しながら環境活動に取り組んで参ります。
※京の生きもの・文化協働再生プロジェクト認定制度:京都の祭りや文化を支えてきた生きものの保全・再生を実施する団体の取組を京都市が認定し、支援する事業