お香の楽しみ方には、お部屋に香りを漂わせる「空薫」と
掌中の香りを静かに鑑賞する「聞香」があります。
「空薫」にはお線香や香木、練香などいろいろなお香を用い、
「聞香」には小さく割った香木を用意します。
お線香ではなく、時には香木や練香で「空薫」を楽しみませんか。おこした炭をうずめた香炉で一手間掛けてお香をたいてみる...... ゆったりとした時間の流れの中に溶け込んでゆくようです。このたき方で練香・香木・印香が楽しめます。
香炉・灰・炭・火箸・お香(香木・練香・印香)
炭にマッチ、ライターなどで火をつけ、灰の上に置き、炭がおこるまで、5分前後待ちます。
半分ほどおこった炭を灰に浅くうずめ(もしくは、炭を灰の上に置いたまま)灰をあたためます。
熱くなった灰の上にお香を直接のせてたきます。
・空薫に使った灰はお香の香りが残りますので、聞香用の灰とは使い分けてください。
・香木の大きさは2ミリ角程度の太さで1センチ位のもの2、3本が適当です。
・立ち消えする場合がありますので、香炉の火屋(蓋)を外してご使用ください。
香木は小さく割って加工してあるものが使いやすくおすすめです。
主に「爪」「割」「刻」などの形があります。空薫には「爪」が適しています。好みの大きさに簡単に割ることができます。詳しくは、専門店へお問い合わせください。
香りをお部屋に漂わすのではなく、静かに繊細な香木の香りを鑑賞することを「聞香(もんこう)といいます。掌の香炉から立ち上る幽玄な香りを楽しむ...... そんな贅沢なひとときはいかがですか。
聞香炉・聞香用灰・香炭団・火道具(火箸・灰押え・銀葉挟み)・銀葉・香木
「香炭団」をコンロや電熱器で、全体に火が回るまで、よくおこします。
火箸で灰をよくやわらげ、香炉の中心に穴を作り、炭団をうずめます。
香炉を手前に回しながら、火箸で灰を香炉の中心に向かってかき上げます。
香炉を手前に回しながら、灰押えで軽く灰を押さえ、山の形に整えます。
一本の火箸で、山の頂点から香炭団まで火気を通す「火窓」を作ります。
銀葉挟みで火窓の上に銀葉(雲母の板)を水平にのせます。
小さく割った香木を銀葉の上(火窓の真上にあたる位置)にのせます。
香りを聞くときには銀葉が火窓から外れないよう、香炉は水平に持ちます。
・香木の大きさは2ミリ角程度の太さで5ミリ位のものが適当です。
・火加減(炭をうずめる深さと灰をかき上げる高さ)は、香木から煙が上がらない程度に調節してください。
・終わりましたら、銀葉と香木を外して炭団を取り除き、灰をかき混ぜ、熱をさましてください。
灰が充分に温まっていないと、香りがたちにくいことがあります。
準備の際、香炭団(消し炭で充分です)をおこして香炉の灰にうずめておきましょう。
灰がしっかり温まったら炭を取り除き、上記の手順(1)「炭をおこす」へ。
灰と炭を使わずに、手軽に香りを楽しむことができる商品をご紹介します。