お香にはいろいろな種類があります。
香りの違い、かたちの違い、使い方の違い......
お香と付き合う第一歩は、上手な使い分けを知ることから。
直接火をつけるお香は、手軽に楽しみたい人や忙しい時などにピッタリです。
お香をたく場所などによって色々な形や香りを上手に使い分けてみてはいかがでしょうか。
一番ポピュラーなお香で、室内線香、仏事線香など、目的によって様々な種類や長さがあります。燃焼時間は長さに比例しますが、長いものは折るなどして時間の調整ができて便利です。
燃えている面積が均一なので、香りも均一に広がります。
お香のたき方〜スティックタイプ編〜 Youtube動画サイトへ
円錐の先端に火をつけます。下にいくほど燃える面積が広くなるので、香りも徐々に強くなります。短時間で香りを得たい時に便利です。
また、灰がそのままの形で残るので散らばる心配がありません。
お香のたき方〜コーンタイプ編〜 Youtube動画サイトへ
渦を巻いているので、燃焼時間が長く、広いお部屋や空気の流れの多い場所などに適しています。
途中で消したい時は折ったり、書類などを挟む金属製のクリップなどで消したい部分を挟んでおけば大丈夫。
お香のたき方〜渦巻きタイプ編〜 Youtube動画サイトへ
火を使わず室温で香るように調合されたお香なので、最も手軽に楽しめます。
お部屋飾りや衣裳のアクセントとして。
匂い香(丁子・甘松・竜脳・白檀などの香料を刻んで調合したもの)が袋の中に入っています。衣服に芳香を移し、同時に忌避効果も利用する香嚢の一種。
タンスに入れたり、帯揚げに通したり、袂に落としたり。洋服の時にはポケットに忍ばせたり、ポーチなどの小物に付けたり...色々な場面で香りと彩りを楽しめます。
すれ違う瞬間ほのかに漂う香りは、香水とはひと味違った、ゆかしい心づかいです。
おこした炭をうずめた香炉で、ひと手間かけてお香をたいてみる...
ゆったりとした時間の流れの中に溶け込んでゆくようです。
粉末にした各種の香料に蜜や梅肉を加えて練り上げ、一定期間壺の中で熟成させた丸薬状のお香。王朝文学にも「薫物」として登場します。
現代では、主に茶の湯の席で用いられます。
配合した香料を梅花形など様々な形に押し固めたお香です。
熱灰の上にのせて薫じます。
主にお寺などで使われるお香です。
経文を唱えたり、坐禅を組んだりする時間を線香一本が燃え尽きるまでと定め、その時間を計る為に用います。
線香の長さや太さは、読経や坐禅の時間の長短によって使い分けられます。
70センチを超える長いものは、およそ6時間燃え続けます。
御本尊にお供えしたり、修行者が身体に塗ったりして身を浄め、邪気を近づけないために用いる粉末のお香です。
一般にも写経を行う際に用いられます。
抹香は沈香や白檀などと混ぜて用いる非常に細かい粉末のお香です。仏前でくゆらせるほか、古くは仏塔や仏像などに散布していました。
長時間たき続ける時香盤や密教用具の火舎などにも用いられます。
香木や香草などを細かく刻んで混ぜ合わせたお香です。用いる香料により五種香・七種香・十種香などがあります。
本来は沈香・白檀・丁子・鬱金・竜脳の五種の組み合わせを基本としますが、他の香料で組み合わせることもあります。