お香のあれこれ ―お客様のご質問から―

〈お香・お線香について〉

お香の原料は、どのようなものを使っているのですか?

天然由来の原料を中心に使っています。お香の原料は漢薬香料ともいわれ、白檀・沈香や、桂皮・丁子・竜脳などのいわゆる「草根木皮」を粉末にしたものを混ぜ合わせて香りをつくります。


お線香の色に意味はありますか?

商品コンセプトや香り、お使いになる環境に合わせた色を選んでいます。そのため、お仏壇でお使いいただくことの多いお線香には落ち着いた色を選んでいます。
一つの商品に、一つの色を設定しています。


お線香とお香はなにが違うのですか?

「お香」という言葉が指す対象は広く、お焼香や練香・匂い袋などさまざまな形状のものが含まれます。その中で「線」の形のお香を「お線香」と呼びます。お香を細く線状に作るお線香の製造技術は、江戸時代初期に大陸から伝わりました。一度火をつけると安定して燃え進むことからも重宝されています。その利便性から仏事のお香として使用されるようになりましたが、煎茶道の席でもお線香がたかれるように、様々なシーンで使用されています。


仄煙(そくえん)(煙のほのかな)タイプのお線香はどのような時に使ったらよいのですか?

閉め切ったお部屋でのご使用など煙が気になる場面では、仄煙タイプのお線香をお勧めしています。


お線香を折って使用してもいいですか?

お線香は適度な長さに折ってご使用ください。

〈匂い香・匂い袋について〉

匂い香(匂い袋)の香りの持続期間を教えてください。

およそ半年を目安にお取り替えください。気温の高い場所や、常に外気に触れている環境でのご使用は、香りの発散が早く進みますので、持続期間も多少短めになります。
たんすや引き出しなどでは、一年に一度。玄関や車など常に外気に触れるところでは三か月ぐらいを目安にお使いください。


防虫香と衣裳用匂い香の違いはなんですか?

防虫香と衣裳用匂い香の原料である白檀・丁子等の漢薬香料は、古来伝統的に、書物等の防虫に用いられてきました。 弊社にも防虫の目的で古くから伝わっている調合があり、これをもとに防虫香を製造しています。
また、衣裳用は衣裳を心地よく香らせることを目的に香りを整えました。
香りは巾着型や匂い香50g入のみやこ・上品と同じです。

〈使い方について〉

仏事でのお線香は何本たけばよいですか? 宗派によって決まりはありますか?

一本を立てる(または寝かせる)、あるいは仏・法・僧を敬うという意味で三本という考えもあります。地域差や宗派による違いもありますので、まずはお付き合いのあるお寺様に相談されると良いでしょう。


好きな香りのお香を、仏事用として使ってもいいですか?

特に問題はございませんが、仏様にお供えするものですので、まずは伝統的な原料を調合したお線香(弊社商品「高級線香」や「京線香」のシリーズ)をおすすめします。法要等でご使用になる際は、お寺様に相談されるのも良いでしょう。

〈保管方法・お手入れ方法について〉

お線香はどのように保管したらよいですか?使用期限はありますか?

お線香は、直射日光や、高温多湿になるような場所は避けて保管してください。
天然の原料を中心に使っておりますので、日常のご使用環境においても、香りの変化は必ず起こります。経年後の香りを好ましく感じる場合もございますので、特に使用期限は設けておりませんが、保管環境が適切でない場合は香りそのものが薄れたり、不快に感じる香りへ変化したりすることもあります。


香木はどのように保管したらよいですか?

少量であればチャック式のプラスチック袋などに入れ、蓋付きの金属容器や桐箱などに入れて保管されると良いでしょう。
香木は他の香りを吸着しやすいので、香りの強いものと一緒にしないようご注意ください。
特に使用期限はございません。


練香はどのように保管したらよいですか?使用期限はありますか?

乾燥を避けるため密封できる容器やチャック式の袋などに入れて保管してください。水分はもちろんのこと、急激な気温の変化による結露もカビの原因になりやすいので、冷蔵庫には入れないでください。
特に使用期限は設けておりません。


香炉灰の取り替え時期を教えてください。

空薫などで長期間使用していると、燃えつきたお香の灰やヤニで香炉灰が汚れてきます。お香のたき残りなどを取り除き、天日で干すなどしてしっかりと乾燥をさせて、火箸などでかき混ぜて空気を含ませてご使用ください。香炉灰そのものについた匂いが気になってきたら取り替えてください。(弊社商品「みやこ灰」)


ヤニのついた香炉・香立のお手入れ方法を教えてください。

香炉の火屋(ほや)、香立の穴の周りには特にヤニがつきやすいものです。 放っておくと換気不良等、お香の燃焼の妨げになる場合があります。
陶磁器やガラス、金属製の香炉や香立の場合、軽い汚れなら、アルコールを含むウェットティッシュなどでこまめに拭ってください。しつこいヤニ汚れは、中性洗剤でつけ置き洗いをされても良いでしょう。
ただし、木製や竹製のほか、陶磁器の土肌や貫入に染み込んだヤニは除去できません。風合いの変化をお楽しみください。漂白剤は材質を傷める場合がありますのでご注意ください。

〈コラム〉

お香の使用シーンのご提案

香りのあるライフスタイルは、生活にリズムと安らぎを与えてくれるでしょう。さまざまなシーンで使い分けてください。※!マークを選択してください。詳細をごらんいただけます。


香りの感じ方について

季節や環境によって、香りの感じ方は違います。また、同じ香りを使い続けるとその香りに嗅覚が鈍麻することがありますので、普段使用されている香りと違う香りをお使いになるなど、吟味した香りを数種類お使いいただくことをおすすめします。