お線香ができるまで

お線香作りの難しさは、原料の配合比率や、水分量 の微妙な加減によって曲がったり、点火してもすぐ消えてしまったり、折れやすかったりすることです。お線香は、いかに機械化が進んでも、長年つくり続けてようやく加減がわかる熟練の産物といえるでしょう。昔のままの製法で一本一本真心を込めて作られた良い商品を松栄堂からお客様にお届けしております。

1.【計量・調合・攪拌】
原料となる様々な漢薬香料を粉末にし、正確に計量します。製品に応じて複雑に調合した原料にベースとなる椨粉を加え攪拌し、篩にかけて均一に混合します。
『椨粉』とはタブの木の皮を乾かし粉末状にしたもので、天然の原料を粘土状に練りあげるためのつなぎの役目をします。

2.【練り】 
篩にかけた原料を混練機に入れ、攪拌しながら適量の湯と着色料を加えます。熟達の技と勘で温度、湿度の変化に対応しながら約30~40分かけて粘土状になるまで練り上げていきます。

3.【玉締め】
品質の安定を保つため練り上げた素材を型に入れ、円筒状にプレス加工します。

4.【押出し・盆切り】
成型した素材を油圧式押し出し機に入れ、「素金(すがね)」という型の小さな穴から押し出します。その穴の形状で太さ・形が決まります。押し出したお線香を(盆板)と呼ばれる板に受け、竹べらで切ります。この作業を「盆切り」と呼んでいます。
昔(江戸時代)は、お線香を押し出すために複数の人が必要でした。しかし現在、押出し機は機械化されハード面 は変わりましたが、素麺状になったお線香を竹ベラで切る技術などのソフト面 は昔のまま残し、手造りの良さを生かしています。
 

5.【生付け】
盆切りで取られた盆板上のお線香を手本板と呼ばれる板に隙間のないように敷き詰め、両端を切り揃えます。これを「生付け」と呼んでいます。この時に各商品の寸法が決まります。 そして手本板からお線香を乾燥用の板に移しかえます。【盆切り・生付け】の竹べらでお線香を切り揃えていく一連の作業は、熟練された技を受け継いだ職人にしかできない、非常に重要な作業となります。
 

6.【乾燥・板上げ】
乾燥用の板に敷き詰めたお線香を送風機で空気を循環させるだけの自然な状態で3〜5日かけてゆっくりと乾燥させます。そして乾燥したお線香を一定の分量 ごとに計量し、箱に詰めます。この仕上げ作業を「板上げ」と呼んでいます。この作業も1本1本のお線香を丁寧に扱うもので、熟練された技術が必要となります。

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